ご  挨  拶

 


                      白百合学園幼稚園

                      園長 川 崎 苑 子

 

聖書の中には、イエスと幼児について次のような記事が書かれています。
「人々が幼子を連れて来て、イエスに手を触れていただこうとした。ところが、弟子たちはその人々をたしなめた。イエスはこれを見て憤り、弟子たちに仰せになった。
『そのままにしておけ。幼子たちがわたしのもとに来るのを止めてはいけない。神の国は、このような人たちのものだからである。あなたたちによく言っておく。幼子のように神の国を受け入れる者でなければ、けっしてそこに入ることはできない』そして、イエスは幼子たちを抱き、彼らの上に両手を置いて祝福された。」(マルコ10.13〜16)
  当時のユダヤの社会では、子どもと女性は人口調査の数にも入れられないほど人格的に認められていませんでした。しかし、イエスは子どもの素晴らしさを誰よりもよくご存じでしたので、彼らを愛し、尊重し、祝福なさいました。そればかりか、ご自身この世においでになる方法として赤子の姿をとり、すべての人間と同じく幼児期を経てご成長なさったのです。実にイエス・キリストこそ、幼児教育の創始者といえるでしょう。
  私たちの幼稚園は、ここに幼児教育の原点を見い出し、キリストの精神にならい、人格的愛情を傾けて、幼児とともに生きて100年の年輪をきざみました。
  これもひとえに幾多の困難を乗り越えた先輩の修道女の方々、そして諸先生方、卒園生とその保護者の皆さま、園のためにいろいろな形でご協力くださったたくさんの関係各位の皆々さまのお陰と、心から感謝申し上げます。
  戦争というあの激動の時期に、フランスが発祥地であるシャルトル聖パウロ修道女会経営になる本園は「敵国人」による幼稚園として、現在の私どもには想像もつかない大きな試練にさらされたことでしょう。それを乗り越えるには、どんなに多くの涙と苦労、そして祈りと犠牲と献身が必要だったことでしょう。
  戦中・戦後の困難の中で、立派に幼稚園を支えて下さった方々に、大きな拍手と深い感謝をお捧げしたいと思います。
  そして今、神様からゆだねられた私たちの使命に目ざめつつ、21世紀を担っていく子どもたちへの真の平和教育のために、命を捧げ尽くしたいと念じております。
  今後とも、皆さまのご指導とご協力を心からお願い申し上げます。